2010年8月にフルモデルチェンジをされた四代目エルグランドも発売から7年が経過し、
査定価格が低くなる前に買い替えをされているオーナーも徐々に増えつつあります。

四代目エルグランドは、世界で初めてクッション一体になったオットマンや中折れ機能がついたシートバックで快適性は抜群で、ロングドライブもほんとに楽しめる車です。

気になる四代目エルグランドの品質は、3度のフルモデルチェンジを得て比較的安定していると言われていますが、国土交通省への不具合報告では、気に掛かるものがいくつかあります。

ということでエルグランドの不具合事例をまとめましたので。もし買い替えの際には是非参考にしてください。
今起こっている故障事例がどういう原因なのか費用などが特定できますよ

■四代目エルグランドによくある不具合

国土交通省に寄せられているエルグランドの情報数49件をカテゴリーに分けると、以下のようになっています。

1.車体・車枠:27%
2.かじ取り装置:20%
3.動力伝達装置:16%
4.エンジン:10%
5.その他:27%

参考:国土交通省 自動車のリコール不具合・不具合情報(2017年9月13日時点)
http://carinf.mlit.go.jp/jidosha/carinf/opn/index.html

エルグランドの不具合は、車体関連とかじ取り装置で、ほぼ半分を占められています。

まず車体・車枠関連の不具合で、圧倒的に多いのが「ダッシュボードの助手席側エアバッグが出る部分のひび割れ」です。

ダッシュボードの樹脂にぱっくり割れ目が入る不具合で、見た目にもかなり悪い印象を与えます。

このほか、車体・車枠関連では「スライドドアの不具合」も個人ブログや口コミで多く報告されています。

次に、かじ取り装置においては、「ハンドルが急に重たくなった」という報告数がダントツです。走行中に急にハンドルが重たくなるのはかなり危険です。

これらの不具合の内容と修理に掛かる費用を解説します。買い替えのタイミングをはかるうえで参考にしてください。

◇「助手席側ダッシュボードのひび割れ」

エルグランドで最も多いのが、車体・車枠関連のトラブルです。中でも圧倒的に多く発生するのが「助手席側ダッシュボードのひび割れ」です。

不具合の概要

1.ダッシュボードの助手席側エアバッグが出る部分がひび割れた
2.ダッシュボードが柔らかくなり、亀裂が入るようになった
3.ダッシュボードの助手席エアバッグのカバートリムに亀裂が出来た

ダッシュボードのあちこちが割けるのではなく、助手席側のダッシュボードでエアバッグが設置されている付近に集中して発生しています。

不具合の原因

「助手席側ダッシュボードのひび割れ」に対し、日産自動車からの公式アナウンスはありません。あるオーナーは、日産自動車に不具合について確認したところ、「古いため」と回答はされたと報告しています。

多くの四代目エルグランドにおいて、同一箇所にこれだけの不具合が発生しているにも関わらず、経年による劣化では納得できません。。

ただ、現時点では、サービスキャンペーンや保証延長などの保証について日産自動車からはアナウンスが無い状況です。

修理費用

現時点で不具合が発生すれば個人単位での修理となります。修理内容は、ダッシュボードの交換で、掛かる費用は以下のとおりです。

ダッシュボードの交換:約10万円

ダッシュボードの保証は一般保証です。新車登録から3年または6万キロまでの車が対象になります。保証の対象外の方は有償での修理です。

修理期間

ダッシュボードの交換作業の完了までは3時間から4時間程度です。半日は車を使えないと考えておきましょう。また事前に電話連絡を入れ、ダッシュボードの手配をしておけば、1度の訪問で修理を済ませることができます。

◇「スライドドアの不具合」

四代目エルグランドの車体・車枠関連不具合で、ダッシュボードの割れに次いで発生している不具合が「スライドドアの不具合」です。

不具合の概要

1.スライドドアを開けた時、ググっという異音がする
2.パワースライドドアが内側のハンドルで開かない
3.スライドドア付近から「カタカタ」と音が鳴る
4.スライドドアのモーターから異音
5.スライドドアの異常動作(開かない)

スライドドアは狭い駐車場でも開閉ができてとても便利です。特に小さなお子さんがいる場合は、安心して乗り降りさせることができるので、ミニバンには必須の機能です。

その反面、異音・開閉の作動不良などの不具合が多いのも事実です。

スライドドアは車体・ドア・電装など、様々な機能が寄せ集まっているため、エルグランドのだけでなく、他メーカーでも不具合が多く発生しており、対応に苦慮しています。

不具合の原因

スライドドア不具合の故障で考えられる主な原因は5つです。

1.スライドドアモーターの故障
2.ケーブルワイヤーの切断
3.ヒューズ切れ
4.ゴムパッキンの劣化
5.リリースアクチュエータの故障

スライドドアの不具合は、ドア・ボディー・モーターなどの複合要素が絡みあっている場合があります。

スライドドアが正常に動かない場合は、モーター・ワイヤー・ヒューズに不具合があると考えられます。

カタカタ音やギュッギュという音がする場合は、ゴムパッキンの劣化やボディーのゆがみの可能性があります。

修理費用の目安

スライドドア不具合は、問題のある個所によって修理費用が異なります。

1.スライドドアモーター交換:10万円
2.ケーブルワイヤー交換:1万円
3.ヒューズ交換:2,000円~5,000円
4.ゴムパッキンの交換:1万円
5.リリースアクチュエータ交換:5万円

この他にも、スライドドアのレール内に異物が混入していたり、ボディーがゆがんでいたりすると、スライドドアの作動不良や異音を発生させることがあります。

ワイヤーが切断された場合は、ワイヤーだけでなくモーターをセットで交換する場合があります。その場合はワイヤー交換でも10万円が掛かります。

スライドドア機構は一般保証部品のため、新車登録から3年以内または6万キロ以内であれば無償修理ですが、それ以上の場合は有償修理となります。

修理期間の目安

スライドドア不具合の修理期間の目安は以下のようになっています。

1.スライドドアモーター交換:1日
2.ケーブルワイヤー交換:1日
3.ヒューズ交換:1時間
4.ゴムパッキンの交換:1時間
5.リリースアクチュエータ交換:1日

ヒューズ交換やゴムパッキンの交換作業はすぐに完了しますが、その他はドア周りをばらす必要があり、作業に時間を要します。

◇「ハンドルが急に重たくなる」

四代目エルグランドのかじ取り装置における不具合で多く発生しているのが、「ハンドルが重たくなる」という訴えです。

不具合の概要

1.カーブに差し掛かったところでパワーステアリングが効かなくなった
2.走行中、左カーブを曲がろうとした時ハンドルが利かなくなった
3.ハンドルが重くなり左に取られた。

パワーステアリングの作動はエンジンが掛かっている必要がありますが、走行中にハンドルを切るタイミングまでハンドルが重たくなっていることに気が付きにくいようです。

不具合の原因

ハンドルが重たくなる不具合で、考えられる主な原因は2つです。

1.パワーステアリングオイル漏れ
2.パワーステアリングギアボックスの故障

エルグランドの場合は、特に「パワーステアリングオイル漏れ」が原因で、ハンドル操作が重たくなるケースが多く報告されています。先代のエルグランドでは、パワーステアリング用油圧ポンプ交換を伴う改善対策がアナウンスされていますが別の不具合です。

修理費用の目安

ハンドルが急に重たくなる不具合の修理は、いずれも高額な修理費用が掛かります。

1.パワーステアリングポンプ交換:5万~6万円
2.パワーステアリングギアボックスの交換:10万円

ステアリング機構は、特別保証が適用されるため、5年以内または10万キロ以内であれば無償で修理を受けることができますが、それ以上の車は全て有償での修理になります。

修理期間の目安

ハンドルが急に重たくなる不具合の修理期間は部品があれば、修理に持ち込んで修理が完了するまでに1日を見ておくと良いでしょう。

1.パワーステアリングポンプ交換:1日
2.パワーステアリングギアボックスの交換:1日

■最後に

「ダッシュボードの傷」に関しては、車検に影響しませんが、見た目や査定価格にも影響があると考えられます。

「スライドドアの異音」も車検には影響しませが、「スライドドアが開かない不具合」は車検に合格しないと考えておいてください。

「ハンドルが重たくなる不具合」は、オイル漏れがなければ車検に合格する可能性もありますが、走行中の安全にも関わる機能ですので、不具合が発生した場合はすぐに修理をしてください。

どんな車にも不具合は発生するものですが、発生するタイミングによって何十万もコストが変わることがよくあります。

買い替えを考えているオーナーは、エルグランドで発生する可能性のある修理を回避し、下取り価値を落さないためにも、早めの買い替えがおすすめです。

下取りに当たっては、事前に買取価格の基準を確認しておくために、webの一括査定をしておくと販売店との交渉もスムーズです。