2009年12月にフルモデルチェンジをした七代目アルトも発売から8年が経過しようとしており、走行距離が少ないアルトが中古車市場に増えてきています。

査定価格が低くなる前に買い替えをするオーナーが増えている証拠でもあります。

この記事にはアルトの不具合事例が載っています。

この記事を読むメリットは

・今起こっているあなたのアルトの不具合事例がどのケースに該当するか判断できるように
・修理に出すべきかの判断ができるようになる

ということです

■七代目アルトによくある不具合

国土交通省に寄せられているアルト(HA25S型)の情報数13件をカテゴリーに分けると、以下のようになっています。

1.エンジン:23%
2.保安灯火:23%
3.動力伝達装置:15%
4.その他:39%

参考:国土交通省 自動車のリコール不具合・不具合情報(2017年9月13日時点)
http://carinf.mlit.go.jp/jidosha/carinf/opn/index.html

まずエンジン関連では「走行中にエンジンが停止する」という報告が上がっています。保安灯火のカテゴリーでは、「ワイパー不具合」があります。

このほか、七代目アルトはリコールなども数回実施しています。中でも気になるのが、2012年4月にアナウンスされた「エンジン始動できなくなる」という不具合です。

これらの不具合の内容と修理に掛かる費用を解説します。買い替えのタイミングをはかるうえでの参考にしてください。

◇「エンジンの停止」

エンジン関連のトラブルで多く発生するのがエンジン停止、いわゆるエンストとよばれる不具合です。

走行中にエンストすると、後続車からの追突の危険性があり、道路の真ん中で立ち往生してしまう可能性があります。高速道路でのエンストの発生は、大きな事故につながりかねません。

エンストの種類と原因

エンストの原因と症状は以下のようなものがあります。

1.特定の場所でエンストする:燃料ポンプ不具合の可能性
2.何の前ぶれもなくエンストする:電気系不具合の可能性
3.アクセルで加速するときにエンストする:燃料センサー不具合
4.アクセルを離すとエンストする:バキュームセンサー不具合

(参考:JAF  http://qa.jaf.or.jp/check/cause/11.htm

カーブや勾配のある坂を登り終えたときなど、特定の場所でエンストが発生する場合に考えられる原因は、エンジンにガソリンを送る燃料ポンプの不具合です。

燃料ポンプなどに汚れが詰まり、ガソリンを送ることができていない可能性もあります。時間をおけばエンジンが掛かる場合もあるので、慌てず時間を置きましょう。

急に何の前ぶれもなくガクンとエンストする場合は、電気系統の不具合の可能性があります。中でもオルタネーターとよばれる機構に問題のある場合が多いです。

オルタネーターの不具合は、バッテリー充電が不十分になることでエンストが起こります。オルタネーターの不具合によるエンストの場合は再始動ができません。

アクセルを踏み込んだときにエンストが発生する場合は、燃料センサーの不具合が考えられます。

逆にアクセルを開放するとエンストする場合は、バキュームセンサーの不具合が疑われます。

エンジン内で爆発は、アクセルによってガソリンと空気を混合し、生み出されていますが、アクセルによる吸排ができず、ガソリンと空気の調整ができないときにエンストが起こる場合があります。

修理費用

エンストの修理に掛かる費用は、以下のようになっています。

1.燃料ポンプ不具合:3万円
2.電気系不具合:4万円
3.燃料センサー不具合:1万円~3万円
4.バキュームセンサー不具合:3万円

エンスト後に再始動ができず、自走できない場合は、修理費用とは別にレッカー代が必要です。一般道路では1万円以上、高速道路では2万円以上は掛かります。

修理期間

エンストは原因が特定できていれば、作業時間は半日程度です。ただし部品の在庫がない場合は、取り寄せに時間が掛かり、1週間程度を要する場合があります。

◇「ワイパー不具合」

七代目アルトでは、「ワイパー関連の不具合」も報告されています。雨や雪の日など、突然ワイパーが動かなくなると、視認性が悪くなり安全への影響が極めて高いものとなります。

不具合の概要

ワイパー関連不具合の症状には以下のようなものがあります。

1.ワイパーモーターから異音が出る
2.ワイパーが動かない

不具合の原因

ワイパーの異音や作動不良で考えられる主な原因は5つです。

1.ナットのゆるみ
2.アースの接触不良
3.ワイパーモーターの故障
4.ワイパースイッチの故障
5.ヒューズ切れ

国土交通省に報告されている不具合の原因は、ナットの緩みです。モーターの音は鳴っているのにワイパーが作動しない場合は、ワイパー根元のナットの緩みが原因です。

ワイパーのモーター音がならない場合、アースの接触不良が原因のひとつです。車にもアースが設置されていて、ボディーにつながれています。アースとボディー接触が悪い場合、ワイパーが動かなくなります。

その他、ヒューズボックス内にあるヒューズが切れている場合にもワイパーが作動しません。

また、ワイパーを回すモーターやワイパーを作動させるスイッチの故障や、ワイパーが動かなかったり、異音を発生させたりすることがあります。

モーターが回っていれば、ナットの緩みを疑い、モーターが回らなければ、アース・ヒューズ・ワイパーモーター・スイッチの順に確認を取っていきます。

修理費用の目安

ワイパー関連不具合にかかる修理費用の目安は、以下のようになっています。

1.ナットのゆるみ:1,000円程度
2.アースの接触不良:10,000円程度
3.ワイパーモーターの故障:30,000円程度
4.ワイパースイッチの故障:20,000円程度
5.ヒューズ切れ:2,000円程度

ワイパー関連の不具合は気が付きにくく、必要なときに使えないことがよくあります。晴天でも時々ワイパーの動作テストを行うようにしてください。

修理期間の目安

ワイパー関連の不具合は30分~3時間程で修理が完了します。ただし、ワイパーモーターやワイパースイッチは、取り寄せになる場合があります。取り寄せには日数を要するため、雨天時などの走行は控えるようにしてください。

◇「エンジン始動できない」

2012年の4月に「エンジンが始動できない」不具合について、スズキからサービスキャンペーンがアナウンスされています。

サービスキャンペーンとは、リコールや改善対策に該当しない不具合の中で、メーカーが無償修理を必要と判断した不具合を対象にするものです。

リコールや改善対策との違いは、リコールや改善対策は「すぐに全て交換や修理をします」という対応であるのに対し、「不具合が発生したらいつでも無償で修理しますよ」というのがサービスキャンペーンです。

七代目アルトで発生する可能性が高い「電動ステアリングロック不具合」の内容を確認しておきましょう。

不具合の概要

エンジンが始動できない不具合の原因は、電動ステアリングロックに問題があるとアナウンスされています。

電動ステアリングロックとは、盗難防止のためのハンドルロック機構です。キーでエンジンをかけるタイプと違い、アルトのエンジンスタートはプッシュ式です。

そのためハンドルをロックさせて良いキーの位置はありません。そこで電動のステアリングロック機構を使って、ハンドルをロックさせています。

ここから不具合の内容についてお話します。

ハンドルを左右どちらかに思い切り回した状態からエンジンをかけることがたまにあると思います。

ハンドルを思い切り回した状態でエンジンをかけると、ステアリングロックの基盤に大きな負荷が掛かり、基盤内のハンダが割れることがあるようです。

基盤にダメージを受けると導通不良が起こるので、「エンジンを始動できなくなりますよ」というのがサービスキャンペーンのアナウンスです。

駐車したあとは、ハンドルを真っすぐの状態に戻しておくと、この不具合の発生を予防することができそうです。

修理期間の目安

電動ステアリングロックの交換時間は1時間半~2時間程度です。ただし、部品の調達の必要があるため、二度手間にならないように、事前に販売店や修理店に連絡をしておきましょう。

■最後に

紹介をした不具合が発生してしまうと、ワイパーの異音以外は車検には合格しません。

どんな車にも不具合はつきものですが、発生するタイミングによって、アルトの場合は十数万円のコスト差が生まれてしまいます。

買い替えを考えているオーナーは、不具合の発生や修理コストを回避し、下取り価値を落さないためにも、できるだけ早めの買い替えをした方がお得であることは間違いありません。

買い替えにあたっては、webの一括査定を利用して、事前に買取価格の目安を確認しておくと販売店との価格交渉もスムーズです。